旭川地方裁判所留萌支部 事件番号不詳 判決
主文
被告人を懲役八月に処する。
此判決確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。
訴訟費用は全部被告人の負担とする。
理由
被告人は前田マサの申請によつて旭川地方裁判所留萠支部の為した仮処分決定正本に基いて昭和二十六年九月七日仮処分の執行をし執行吏の占有保管に係り且つその差押の標示を為した留萠市錦町一丁目百一番地所在木造亜鉛鍍金鋼板葺二階建店舗一棟その建坪三十三坪二合五勺、二階十二坪の内階下十坪五合の店舗を斎藤あきと共謀の上昭和二十七年二月下旬頃勝手に茂泉武彦に一ケ月賃料一万五千円で賃貸して同人をして同店店舗内にベニヤ板を張り賞品置場を設ける等改装しABCゲーム営業を為さしめ執行吏が職務上差押をしその為にした標示を無効にしたものである。
(証拠説明は省略する。)
右被告人の所為は刑法第九十六条第六十条、罰金等臨時措置法第二条第三条に該当するから所定刑の内懲役刑を選択しその刑期範囲内で被告人を主文掲記の刑に処するが情状に鑑み刑法第二十五条によつて本判決確定の日から二年間右刑の執行を猶予し、訴訟費用は刑事訴訟法第百八十一条第一項によりその全部を被告人に負担せしむることとし主文の通り判決する。(昭和二八年四月一七日旭川地方裁判所留萠支部)